温かみのあるニットを届ける
出身は山形県です。高校時代からアパレル関連の職業に興味があり、ファッションが学べる関東の短期大学に進学しました。卒業後はアパレル企業に就職し、配属先の新潟県で、販売員として勤めていました。
山形に戻ってきたのは、ライフスタイルの変化がきっかけです。
一度出たからこそ、戻ってきてから山形の良さを感じますし、安心しますね。
現在の仕事内容を教えて下さい。
管理部での事務仕事と、ECサイトを通じてのオンライン販売業務を行っています。販売業務ではこれまで培ってきた知識も活かして、お客様の対応をしています。実際に店頭に立って接客をすることもあり、週に数回は直営店であるヨネトミストアで接客・販売をしています。
仕事をしていて大変なことはありますか。
前職での販売のお仕事はお客様のことを一番に考え、販売や売上を作るために、動いていました。ですが現在は管理部の業務など、販売以外の仕事もしているため、社内の各部署との連携やスケジュール管理もする必要があり、コミュニケーションをとってスムーズに仕事が進むように調整するのが大変だと感じることもあります。
ただ、いろいろな部署と近く関わることができるので、商品ができるまでの過程や作り手の想いを知ることができるため、販売に活かすこともできますし、面白いですね。

私は岩手県出身で、山形の大学への編入を機にこちらに来ました。山形で過ごすうちに、生活の基盤ができたこともあり、そのまま県内で就職し、現在まで暮らしています。
現在の仕事内容を教えて下さい。
生産部で、ニットの生地を機械で編む仕事をしています。パソコンで柄を組み、機械にデータを流して生地を編みます。編みあがったものにほつれがないかなどのチェックまでが私の仕事です。
また、月に1~2回はヨネトミストアで接客もしています。
仕事をしていて大変なことはありますか。
当社の生産部は、機械を使ったり、プログラミングをしたりして生地を作成する、アパレル業界では毛色の違う部署です。柄を組むためのプログラミング作業では、機械が実際にどう動くのかを想像しながら書いていくため、経験と知識が必要となります。部署の中でも私は一番の若手なので、ベテランのスタッフに教わりながら作業を行っています。

- 須藤
- 当社のように日本国内で、デザインから製造、出荷までを手作りで手掛けている製品はあまりないと思います。お客様から声をもらうと、とても嬉しくなります。
現在、日本製のニット製品は、市場の1%未満しかないといわれています。それを支えていると思うと、無くしてはいけない技術だと強く感じます。
- 杉澤
- 徐々にですが、実際に販売するための生地編みを任せてもらえるようになってきました。自分が関わったニットが店頭に並び、それをお客様の手に取ってもらえる瞬間は、やはりやりがいを感じますね。つい「私が編んだんです」と言ってしまいます。
米富繊維株式会社の魅力を教えてください。
- 須藤
- 米富繊維のニットは温かみがあって、作り手の愛情がこもっています。それぞれの商品にはストーリーがあるので、そのバックグラウンドを知ってもらい、着るたびに思い出してもらえたら嬉しいですね。
それから、当社は山辺町を拠点としていますが、日本国内のみならず海外の企業と取引することもあり、山形だけでは感じられない刺激もあります。昔からある弊社の技術も活かしつつ、作りたいものを作るというスタンスで、新しいことにも果敢にチャレンジしています。
- 杉澤
- 地域に根差した歴史のある会社でありながらも、新しいことに挑戦しているのが一番の魅力だと思います。ファストファッションが主流な昨今ですが、当社のニットは長い期間、愛着を持って着ることができる商品です。当社のような、地方に元々ある、無くなってほしくない技術が、これから先の未来に残っていったらいいなと思います。
また、職場はとてもアットホームです。ベテランの職人さんたちも優しいですし、同世代同士でも仲がいいです。
今後の目標を教えて下さい。
- 須藤
- 直営のヨネトミストアもECサイトも、認知度が上がってきているのを感じています。ポップアップとして出店する機会も増えてきました。今後広く展開していく中で、私の役割は生産現場とお客様をつなぐことだと思っています。販売の経験を活かしつつ、もっとお客様に当社のニットや、ニットに込められた作り手の想いを知ってもらいたいです。逆に、お客様からもらった言葉も、しっかりと作り手のみなさんへお伝えし、より良い商品を作る助けになればと思います。
- 杉澤
- 柄組みや機械の扱いといった生産部に必要な知識を蓄え、任せてもらえる仕事を増やしていきたいです。今は簡単な柄を編んでいますが、いずれは「COOHEM(コーヘン)」の複雑な柄の生地も担当できるようになりたいと思います。そして、自分が編んだニットを、もっとたくさんの人に届けられるようになりたいです。

お二人が身に付けているのは、どちらもブランド「COOHEM(コーヘン)」のニット。お話からもニット製品への自信や愛着が伝わってきました。須藤さんが支え、杉澤さんのつくるニット製品が、これから店頭に並ぶのが楽しみです。
米富繊維株式会社

1952年創業の老舗ニットメーカー。自社開発の高品質テキスタイルを基に、素材から量産まで一貫生産しています。OEM・ODM・自社ブランドを展開し、唯一無二のものづくりで国内外から信頼を得ている企業です。
会社名 米富繊維株式会社
代表者:代表取締役会長 大江富造/代表取締役社長 大江健
創立:1952年8月1日
従業員数:60名(男20名 女40名)※除く役員
事業内容:ニットの企画、製造、販売
所在地:〒990-0301 山形県東村山郡山辺町大字山辺1136
TEL:023-664-8166
FAX:023-664-8169
URL:https://www.yonetomi.co.jp/





