新商品を生み出せ!
鏡 凪沙(カガミナギサ)さん
山形市出身。東北芸術工科大学芸術学部洋画コースにて油絵とアクリル画を中心に学ぶ。大学を卒業後、2021年4月に入社。現在に至る。
斎藤いくみ(サイトウイクミ)さん
山形市出身。東北芸術工科大学 環境デザイン学科(現 建築環境デザイン学科)にて都市計画、街づくりについて学ぶ。卒業後は医療系の専門学校に入学し、柔道整復師の資格を取得。その後横浜市、仙台市の接骨院にて計8年間勤務し、みよし工業2代目の夫との結婚を機に帰郷。2019年に入社し現在に至る。1児の母。
入社から現在までを教えてください。
- 斎藤
- 結婚、出産を経て、主人が代表を務めるみよし工業で働き始めました。現在のメインは総務や経理などの事務全般です。その傍ら、これまで培ってきた柔道整復師としての経験を活かして、福利厚生の一環で従業員の施術も行っています。疲れがとれると喜んでもらえて、嬉しいです。また、もともとものづくりが好きだったので、設計も少しずつ勉強していて、事務所で使うテーブルなど、社内で使用するものを作りながら経験を積んでいます。
- 鏡
- 大学の企業説明会で、みよし工業について知りました。その後ホームページに掲載されていた『放課後工房』という取り組みを知り、入社してみたいという気持ちが高まりました。『放課後工房』は仕事で培った技術を活かして、会社の設備を使って趣味の物や家具など好きな物を製作できるというもの。仕事から離れ、自分の作品を作ることができるということがとても魅力的でした。大学では絵画専攻だったので、金属加工技術については初体験でした。入社して半年は溶接を学び、最近では研磨や設計にも挑戦しています。
お二人が生み出した新商品があるそうですね?
- 斎藤
- 主人をサポートし、会社を盛り上げていきたいという気持ちで入社しましたが、せっかくなら、自分自身が楽しみながら仕事していきたい、そういう想いが強くありました。そのためにはどのようなことをしたら良いのかと考えていたところに鏡さんが入社してくれたんです。お互いものづくりが好きなところと、同じ女性ということで話が盛り上がり、自分で使いたくなるような小物を中心に商品開発を始めました。鏡さんの若い感性に刺激を受けて一気に勢いに乗っています。
- 鏡
- ベテランの職人さんたちのような大きな製品はまだ作れませんが、ピアスや一輪挿し、ティーウォーマーやコーヒートレイなど、アクセサリーや雑貨を中心に新製品作りに取り組んでいます。
金属製品の良さを教えてください。
- 斎藤
- 私は特にチタンに可能性を感じています。チタンの軽い・強い・硬いという特徴を活かして、ピアスを作っているのですが、軽いので大きめなモチーフでも手軽に楽しめますし、温泉などに入っても変色しにくいという利点があります。また、チタンはアレルギーが出にくいといわれているので、これまで金属アレルギーでアクセサリーを楽しめなかった人にも喜んでいただいています。
- 鏡
- 銅が醸し出すビンテージ感も人気です。殺菌・抗菌作用もあるんですよ。斎藤さんと二人で、職人さんたちに助けてもらいながら、チタンを削ったり、溶接したりしています。職人さんもこれまでチタンはあまり手掛けていなかったそうで、今回のことでチタンの加工について新しい発見も多く、勉強になったと言ってもらっています。
どこで商品を購入できますか?
- 斎藤
- 2021年の秋からマルシェなどへのイベント出店を始めました。またコロナ禍で、ネットショッピングやSNS等での個人間取引ができるのも時流ですので、そうしたツールも利用していきたいと思っています。
- 鏡
- マルシェでは直接お客様の声を聞くことができてとても良いと思っています。先日、私がデザインしたティーウォーマ―を買ってくださった男性が、「大学生の娘がかわいいと言ってくれた。」という声を寄せてくださり、とても嬉しかったです。また、マルシェでチタンのピアスを手にしてくださった方が、その後ネットショッピングで追加購入をしてくれました。励みになりますね。
斎藤さんはどのような方ですか?
- 鏡
- 斎藤さんのおかげで、ピアスづくりなどができています。入社したばかりなのに、こんなにも楽しいことを色々やらせてもらえていいの?と恐縮してしまいます。私だけではきっと何かをしたいと思っても一歩を踏み出せなかったと思います。きっかけを作ってくださる心強いお姉さん的存在ですね。
鏡さんはどのような方ですか?
- 斎藤
- 鏡さんが企業説明会に来てくれた時のことが印象深いですね。一見おとなしそうだなと思いましたが、一通り説明を聞いたあとに、質問したいことがあると言って、もう一度ブースに戻ってきてくれたんです。芯の強さを感じましたね。私と誕生日が一日違いで、血液型も一緒という縁もあるんですが、好きなことや興味のあることに集中して取り組めるところも似ているので、気が合うなと思っています。
今後の目標を教えて下さい。
- 斎藤
- まずは、今スタート地点に立ったばかりのマルシェへの出店や、ネットでの商品販売を軌道に乗せることですね。これから1~2年かけてしっかりとした売り上げにつなげていきたいと考えています。あと私自身、広く浅く学ぶことが好きなタイプなので、職人としてNO.1を目指すのではなく、オールマイティを目指したいと思っています。経理、溶接、そして人と直接関わる仕事が好きなので、柔道整復師の資格も活かして会社の業務に加えて接骨院も開業したいです。
- 鏡
- 自社製品をブランド化して、みよし工業の名前を売りたいです。世界のみよし!と言われるように。そのためにまずは目の前のことを頑張りたいです。
ものづくり産業を目指す女性にメッセージをお願いします。
- 斎藤
- 学生のときは都会や県外の会社に魅かれるかもしれませんが、一度地元に目を向けてほしいです。ものづくりが盛んな山形には、魅力的な会社もいっぱいありますからね。最近では職場環境の改善が進んで“ものづくりの現場はあぶらまみれ”という時代ではなくなっています。当社でもこれまで製造業では難しいといわれていた、フレックスタイム制を取り入れて2年目になります。10:00~15:00のコアタイム以外は、社員の裁量で働く時間を調整することができます。これによって、仕事、家事、子育て、プライベートなどのバランスがうまく取れ、ストレスをためすぎず仕事に取り組むことができますので、私自身、ものづくりの仕事はキツイというイメージは払しょくされました。自分が考えたものが形になることの喜び、人から「いいね!」と言われることの喜び。その楽しさを感じてください!
- 鏡
- ものづくりの世界に入ることに対して、私自身は不安に感じていたことはありませんでした。なぜかというと、フレックスタイムや福利厚生も充実していたからです。みよし工業のものづくりは、オーダーメイド。常に違うものを作るので、毎日が刺激的です。仕事というよりも勉強している感覚で、楽しく取り組めています。ベテランの職人さんたちも皆さん親切で、でも女性だからと特別扱いすることもなく、時には厳しく、いつも丁寧に教えてくださるので、ありがたいです。0から作る産みの苦しみはありますが、苦しみを経て最後に形になることの楽しさは格別ですよ。
みよし工業有限会社
近年、世界中で様々な環境変化が起きています。弊社では、時代と共に環境が変化しても、社会から必要とされる技術を持つ職人の集団を目指してきました。お客様から「やってみないか」などのご相談に注力し、チャレンジさせて頂いた事で、工場製作でのステンレス板金業に突出しながらも、全国各地 幅広い業種のお客様とお取引きさせて頂いております。日々、困難な課題に取り組む事で、技術・知識・発想・感性の引出しを増やし、社内外へ競争心を持つことで現状に満足せず、多様なニーズにお応えできる技術を養う環境づくりに力を入れております。社内では、“困難な課題でも、職人全員の引出しを開けば何とかなる!”
お客様からは、“まかせて安心、変わった製品ならみよし工業”と思って頂ける様取り組んでおります。熟年者から若手まで、どんな時代でも職人の技で幸せな暮らしを作り、一所懸命ものづくりをすることで、社会貢献・三方よしになるよう歩んでまいります。皆々様のより一層のご指導賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
代表者:代表取締役 斎藤 栄作
所在地:山形県山形市大字十文字字韮窪北3455-118
TEL:023-686-4747
URL:https://miyoshi-i.com/
Eメール:office@unionsocialsystem.com
インターンシップ、企業見学の受入:可(インターンシップは要相談)